3月13、14、15日に開催したみらくるカフェの内容を3回に分けて報告します。
13日はNPO法人Youth Create代表の原田謙介さんに、「ハラケンはなぜ若者と政治をつなげようとしたのか」の題でお話しいただきました。
原田さんは、「政治は、社会を良くしていく動き。主役は国民」だと言います。
東京大学在学中、国会議員の事務所でインターンを経験し、政治の大切さや、若い人がかかわっていないことに気づきます。そこで、投票に行くのが「かっこいいこと」ぐらいにしたいと思い、学生団体ivoteを立ち上げました。いろんな大学の学生が参加して、国会議員との飲み会「居酒屋ivote」や、学園祭でのイベントなどを企画しました。
卒業後も「若者と政治をつなぐ」活動を続けます。2012年には「その一声で政治は変わる」と、インターネット選挙解禁を求める「One Voice Campain」を開始。たくさんの人を巻き込み、その甲斐あってか、2013年にインターネット選挙が解禁されました。
こうした活動を通じて、原田さんは、身近な課題に直結する地方政治が大事であること、政治は選挙だけではないことに気づき、NPO法人を設立します。地方議員との飲み会のほか、中野区では学生が政策立案を競い合う「中野学生議会」を主宰。昨年の中野区長選の公開討論会で学生たちがプレゼンし、候補者にコメントしてもらうという試みもやりました。
身近な「場づくり」がカギだといいます。政治にかかわれる、変えられる、という実感を持つことが大事。「投票に行こう」と教える場ではなく、政治や選挙を考える、楽しむ場に。
20代の投票率は3割を切っていますが、低投票率は昔から変わりません。むしろ、30代~50代の投票率の減少率が大きいそうです。だから、駅前の再開発とか街灯とかゴミ問題とか、一番身近な地域の政治に目を向けるべきだといいます。
普段からある程度興味を持っていて、投票に行く、という流れをつくらなければ、投票率は上がらないと指摘していました。まず、文京区はどういう世代構成なのか、財政はどうか、があって、各候補者の政策がある。まちを知ってもらってから、投票に行く、の流れをつくってはどうかという提言をいただきました。
ネット選挙が解禁されても若者の投票率は上がっていません。ただ、若者が使いこなしやすいツールができたことを評価。18歳選挙権も実現しますし、これらは若い人にとってはチャンスだと話していました